わたしの子どもの頃なので
どっぷり昭和、高度経済成長期の日本
子どもの喧嘩で、よくあったやりとり
「やすべぇのアホー!!」
「アホはひこぽんの方や!アホ言うもんがアホやねん!!」
(※「もん」=「者」)
これは大人から教わってるんです。
「ひこぽんにアホって言われた!」
と、家でおばあちゃんに訴えると
「アホ言うもんがアホやねんから、相手にせんとき。」
(※「せんとき」=「しないでおきなさい」)
と言われたりしてね。
この応用で
「ブス言うもんがブスやねん!」
とか
「帰れ言うもんが帰れや!」
とかがあります。
また、もう少し高度な表現で
「自分のこと言うとぉる(言ってる)」
というのもあります。
自分が受け取りがたい言葉を投げられたときに
これは、使えます。
子どもの喧嘩のように
実際に相手に言う必要はありません。
心の中でつぶやくのです。
たとえば
「おまえは、ほんとにダメな奴だな」
と言う人がいたら
「ダメ言うもんがダメやねん」
と、心の中でつぶやく。
「あなたって、本当にバカね」
と言う人がいたら
「バカ言うもんがバカやねん」
と、心の中でつぶやく。
なぜ、実際に相手に言わずに、「心の中で」なのかは
おばあちゃんの言葉の中にあります。
「相手にせんとき」
酷い言葉を投げる人は
自分のことを言っているのだから
相手にしないでおけばいいのです。
え?
その人は、自分より「ダメ」でも「バカ」でもないって?
たとえそうだとしても
他者を罵倒するようなひととなりであることを
自ら露呈していることは事実です。
だから
「アホ言うもんがアホやねん。相手にせんとこ。」
(※「せんとこ」=「しないでおこう」)
で、いいんですよ。