奈良県大和郡山市のカウンセリングルーム 人間関係・トラウマ・アダルトチルドレン・発達障害・セクシャリティ・性格・恋愛等 多方面に対応。箱庭療法 心理学講座 セラピスト向けコンサルティングも行っています。
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  1. 心がホッとするコラム
  2. 得たものがあっても、感謝が湧かないこともあります
 

得たものがあっても、感謝が湧かないこともあります

「どんな体験からも得るものはあるし

何を得たかに気づけば、自然に感謝が湧くはずなのに

わたしは感謝できないんです。

得たものはあるのに感謝できないなんて、だめですね。」

 

そんなことをおっしゃるクライエントは、少なくありません。

 

 

「どんな体験からも得るものはあるし

何を得たかに気づけば、自然に感謝が湧く」

 

ん?

それはどうかな?

 

例えば

犯罪被害に遭って

とても傷ついた場合

 

犯罪被害という、過去の事実は

消すことはできませんし

その体験を含めて、今の自分があります。

その体験があったから

出逢った人や繋がった人がいたり

視野が広がったり

学んだことがあったり

なにかしら得たものは、おそらくあります。

 

けれども

だからといって

被害体験に感謝?

加害者に感謝?

 

それは違うと

わたしは思うのです。

 

被害体験なんて

しなければしないにこしたことはないのだし

加害者については

どうでもよくなることはあっても

感謝の対象ではないでしょう。

 

 

過去の辛い体験について

そこから何を得たのか

その事実は、自分に何をもたらしたのか

そこに気づいていくことは

生きるための力になります。

 

けれど

 

だからといって

自然に感謝が湧いてくるとは限らないし

もちろん

感謝しなければいけないなんてことはないのです。

 

 

得たものがあるから感謝する

という単純なものでは、決してない。

 

得たものは

そんな体験がなければ、得られなかったものには違いない。

それでも、やっぱり体験しないにこしたことはない

というものはあるのだから。