「なぜかわからないけれど、涙が出てくる」
「気がつくと涙が流れている」
そういった症状で困っているという話を聴くことがあります。
それは、自覚しているよりもストレスが溜まっているということです。
涙には2種類あって
目に何かがしみたり怪我をして痛かったりという物理的な刺激によって出る涙と、感情の影響によって出る涙
後者の感情による涙はストレスを緩和します。
感情による涙には
「プロラクチン」「ACTH」「コルチゾール」といったホルモンが含まれていて、これらはストレス物質です。
つまり、涙が流れると、ストレス物質が体外へ排出されるのです。
ですから
本人は無自覚であっても身体がちゃんとわかっていて、涙を流してストレス物質を排出しようとしているんです。
食べたものが身体に悪いものだと、吐いたり下痢をしたりするのと同じです。
身体って賢いですね。
嘔吐や下痢という症状が出ると、原因を探りますよね。
「そういえば、今朝飲んだ牛乳は古かったかも・・」なんて。
それがわかれば、たとえその牛乳が残っていても、残りは飲みません。お腹に優しいものを食べたり飲んだりしながらケアします。
涙が出てきてびっくりしたら、その原因を探ります。
まずは「ストレスが溜まっていた」ということから考えてみると、わかりやすいです。
原因がわかれば、それに特化した対策をとればいいのですけれど
「特に何かあったというわけではない」「原因がわからない」のだとしたら、徐々に知らないうちに、日常でストレスが溜まっていたということです。
なので、これまでと全く同じ日常を送るというのは望ましくないんですね。
何かをやめるか、何かをプラスする必要があります。
抱えている仕事を減らしてみることもいいです。たとえ、多いと思っていなくても何かを減らすのです。
どうしても減らせないようならば、ストレス緩和のために、ホッとする時間や労う時間を持つのもいいです。
はっきりした原因がわからなくても対策はとれますし
対策をとって、ストレスが緩和してみたら、ああ、あれが原因だったのかとわかることもあります。